岡山県鏡野町大町
気力の低下で北岳行きを諦め、盆休み中はどこにも行かない予定であったが、ふと滝巡りがしたくなり、天気の悪い中、交通費の掛からない岡山の山に出掛ける。
Road Map :中国道を院床ICで下りて、R179を北上し、県道392から県道75に入る。
Route Map:鏡野町側の登山口から天の川コースで登り、直登コース、流れ星コースを下山する。
標高差:677m
累積標高差:1,060m
登り:2時間29分、下り:2時間09分、コースタイム:4時間48分
いずみがせん
県道75号線から中林の林道を3kmで登山口のはずであったが、途中で通行止となっていた。土砂崩れの個所まで1.8kmあると書かれており、ここから歩いて行くには距離が長いので通行止の脇をすり抜けて土砂崩れ個所まで車で行くことにする。
これまでの経験で土砂崩れと書かれていても実際には車も通れ、大したことがない場合が多いが、今回は本気で崩れており、車どころか人も倒木で通れない。
土砂崩れ個所から少し引き返し、路肩に車を停めて7時18分に歩き始める。
土砂崩れ個所は倒木が多く通過出来そうになかったが、ガードレールの外側に踏み跡があり、通過することが出来た。土砂崩れからほんの100m先に登山口の駐車場があった。綺麗なトイレと水場も在り。
地図−1、地図ー2
橋を渡って登山道に入っていく。
まもなく”天の川コース”の分岐となり、右周りでの周回をしたく、天の川コースに入る。
これも小さな”無名滝”であるが、曇り空の下でも輝いていた。
小さな”無名滝”であるが綺麗な輝きであり納涼感を出してくれた。
直登コースへの分岐に着くが、直登は勘弁願いたいので天の川コースをそのまま進む。沢歩きなのでヤマビルが着いていないか足元をチェックしながら歩くが、この辺りにヤマビルは居ない様だった。
滝名があっても良さそうな滝であるが、滝壺の色が悪いのが残念。
山肌を巻いて登って行くと、33分にて”火の滝”に着いた。
落差30mの分岐瀑である”中林火の滝”は水量が少ないがレースの
カーテン状の滝姿を見せてくれた。落差は50m以上ある様に見えた。
”火の滝”を守っている
大きなヒキガエル君。
滝口に着くが沢の石はコケでヌルヌルであり、臼井さん状態になりたくないので滝壺を覗くのは止めた。今日はガスは濃く、良く言えば幻想的であり、悪く言えば何も見えない。只、気温の上昇は防いでいてくれるが、湿度は100%近く、蒸し暑い。
滝口への登り途中に”火の滝”を見るが、樹木に邪魔され全体は見れなかった。
”十六夜の滝”としっかり表示されているが、小さな落ち込みしかなく、どれが十六夜の滝なのか判らなかった。この沢には小さな落ち込みが連続して続いており、全体を十六夜の滝と言うのかも知れない。
沢から離れ、ブナと雑木の林の中を揺るやかに登っていく。
東屋からは尾根筋の揺るかな道を進んで行く。笹は綺麗に刈り込まれ、歩き易くなっていた。
1時間31分にて”休憩舎”と呼ばれているボロボロの東屋に着いた。晴れていれば展望が良いのかも知れないが、今日はそれすら判らない。
カメラを置ける杭があったので、取り合えず記念撮影。
1時間43分にて”井水山”(1,150m)に着く。展望は良さそうであるが、ガスで何も見えず。
井水山から直登コース分岐までは笹原が刈り込まれ歩き易い道であったが、分岐から先は腰上まである笹原が続き、登山道が見えない中、笹を書き分け泉山へ進む。笹が濡れているのでズボンはビチョビチョ!
中央峰からの下り途中で”泉山”を見る。
ガスが切れて来て、時折、周辺が見える様になってきた。
「泉山に着いたぁー!」と喜んだが、まだ”中央峰”(1,198m)だった。
2時間29分にて”泉山”(1,209m)に着く。山頂は芝生で広々としており、キャンプも出来そうな感じ。
平日に加え台風4号が接近中なので、今日は誰も居ない寂しい山頂。
気温24℃、山頂では風があり涼しく気持ちが良い。
実はケルンの小石が最高峰では無く、山頂標識の杭が最高峰である。が、これはどこの山頂でも居えることなので、最高峰としては扱わないのだろう。
”笠菅峠”側を見ていると、時折ガスが切れて麓まで見える時があった。が、それも一瞬の間で写真に収めることが出来なかった。撮れても大した景色ではないのだが・・・
千mを越す中央峰の山頂に”サワガニ”が歩いていた。
最近、サワガニを見ることが無く、会えて嬉しかったが、
何でこんなところを歩いているの?
下山時、中央峰を見ると笹原の中に藪扱きの嫌な登山道が見えていた。
中央峰下りから直登コース分岐と津山高校山岳部のヒュッテを見る。
ヒュッテ側へは寄り道となるが、野次馬根性で行ってみる。
”直登コース”に入ると、凄まじい下りが続く。これを登りに選ばなくて正解だった。
ヒュッテ前には水場もあった。距離的にもヒュッテから直ぐ近くで利便性大である。
ヒュッテのドアを守っていた
”マムシ”君にはどいて貰う。
登山道にもマムシが居たので要注意。
ヒュッテは施錠されておらずに開放されており、中は掃除が行き届いており3段の寝室となっていた。
高校生の身分でこんな所に合宿出来るなんて最高に楽しいんだろうなー。
真っ直ぐな激下りを終えると偽木で整備された階段道を延々と下る。
この”三の滝”の表示近くには小さな落ち込みしかなく、どれが三の滝なのか判らなかったが、ここから登って行くと三の滝がある様だ。今回は見送ってしまった。
帰宅してから軌跡見て判ったのであるが、この辺りは天の川コースが直ぐ横にある様だ。今日は滝巡りなので、二の滝へ向かう。
落差20mの分岐瀑である”中林二の滝”は落差20m以上はある様に見えた。
正面から見た”中林二の滝”俺なら左面を登ると一人考えていたが、実際には絶対に登らない。
中林の滝手前に”キツネノカミソリ”の群生地があった。
最初、ユリの花かと思ったが、葉っぱがまったく出ていないのでヒガンバナの仲間と思い、調べてみると”キツネノカミソリ”だった。
本日のハイライトが最後にやってきた。落差30mの段瀑”中林一の滝”樹木が邪魔して全容を見難いが中々のものである。
沢に下りて滝の全容を撮れる場所を探してみた。展望を邪魔しているのはカエデの木だろうか? 紅葉時に来て見たいものだ。
”中林の滝”横にある神社。登山口からここまでは遊歩道となっている。
下山2時間にて登山口駐車場に戻って来た。トイレの横の水場で腕と顔を洗ってさっぱりし、帰路に着く。
カワラナデシコ
ノアザミ
ウツボクサ
ホタルブクロ
オオバギボウシ
オオカメノキの実
フシグロセンノウ
ヤマハギ
ママコナ
オミナエシ
意外や意外、お花が一杯
花なんて何の期待もせずに泉山に来たのだが、この笹原の登山道脇に色んなお花が咲いていたのには感激。
但し、点々と咲いているだけで、群生していたのは”フシグロセンノウ”ぐらいだった。
当たり前に沢に居た”サワガニ”、本当、最近は
サワガニを見なくなってしまったが、今日は2回も
会えて嬉しい。
花の多さは意外だった
花が見れることにはまったく期待していなかったが、一面の笹原の中に多くの花が咲いていたことに得した感じだった。これが最初から咲いていると判っていれば感動は薄かったと思う。
滝も予想より雄大だった
どうせ大したことのない滝と思っていたが予想より大きな滝で迫力に魅了された。
中林の滝群